ドイツの森の散歩道 2020〜

ドイツ生活はや10年以上。これまでのブログはexcite blog「ドイツの森の散歩道」

「日本のバイクはぶち壊す」と堂々と家に掲げる無神経さに辟易

高級住宅街をお散歩中にふと目に飛び込んできたガレージのサイン。

 

「ハーレー(ダビットソン)駐車専用。日本のバイクは破壊されます」

 

 

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体内の血が逆流するような憤り。

 

「ドイツはホロコーストの反省から人種差別には非常に敏感」と言われ、日本でも「真摯に反省を示し、戦後を歩んできたドイツ」とのイメージが強いですが、こんなサインがまかり通り、家に堂々掲げちゃう無神経さも存在しています。

 

ハーレー好きなのは勝手ですが、JAPだのCrushedだの、必要ないでしょ。

これ、アメリカなら一発アウトだと思うんだけどねえ。

 ナチスの鉤十字の使用は厳しく罰せられても、これはおそらくドイツ的にはブラックジョークの一種として許容範囲。

 

僕はハーレードライバー!

バイクを名乗れるのはハーレーだけ。

え?君日本人?別に僕は日本人を攻撃してるわけじゃないよ、日本のバイクをとめるなって書いてあるだけ。ジョークだよ、ジョーク。

君個人とは関係ないよ、そんなムキになるなんて日本人はユーモアわかんないんだねぇ。

 

…ってところでしょう。

 

この看板の文言、これを家に掲げちゃう行為、これを見て不快になったり傷つく人がいるだろうという想像力の欠如は、私にとっては無神経、無教養意外の何物でもありませんが、ドイツって案外こういうのが「気の利いたジョーク」と信じている人も多いんですよ。

 

家に戻り写真を夫に見せ「こんなの許されるの? 警察か市役所に通報する! この家に匿名で抗議の手紙入れる!」と鼻息荒くまくしたてる私に、夫は「こういうのがユーモアだと思うドイツ人少なくないよ。行動してもたぶん何も変わらないよ。」とのこと。

 

辟易します…。

 

 

 

バラ園はまだまだ1分咲き

春にしては寒い日が続いた今年。

 

開花が気になっていた近所の古城のバラ園へ行ってきました。

昨年の今頃はすでに満開近く咲き誇っていましたが、今年は。。

 

 

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まだ1分咲といったところ。

人気もなくひっそりとしていました。

満開はもう少し先かな。

見逃さないよう、何回かチェックしに行きたいと思います。

 

ちなみに我が家のお花状況はというと。

3月終わりー4月に、数日晴れた日が続いたときに張り切って買った鉢植えの花は寒さのために一度すっかり花が落ちてしまい、がっかりしていましたが。。。

もったいないのでなんとなくお水をやり続けていたら、見事に復活してくれました。感動!

 

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ビオラと、白いマーガレットのようなお花です。

捨てないで良かったわ。

案外います、ソロいちご狩り

初夏の気持ち良い晴天が広がった昨日、一人でいちご狩りに行ってきました!

 

そのあと予定があったので、自主制限時間15分でこれだけ摘みました。約1㎏!

 

 

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容器はサラダスピナーのボウルを持参。このまま水を入れて洗える!という思惑でしたが、さすがに多すぎて少しずつ取り出して洗いました(笑)

容器がなければ畑のスタンドで簡易カゴのようなものを購入できます。

 

他に日本女性として必要なグッズは帽子と日焼け防止手袋!車の運転時などに使う、指先は開いていて手首やひじまでの長さのアレです(笑)

いちごの葉っぱは案外トゲトゲしているので、手袋をしていると躊躇なく葉っぱを退けていちごに手を伸ばせます。ドイツでは日差し除けの帽子も手袋も珍しいですが、みなさんいちごを探すのに夢中なのであまり人目は気になりません。

 

日本のレクリエーション的『いちご狩り』のイメージでは「え?一人で?」って思うでしょうが、私的には「ちょっと裏の畑で採ってくる」の延長線の感じ。

 

平日のお昼前、畑には幼児二人を連れたママさん、初老の夫婦、あと4-5人は私と同じく「ソロ」の女性たち(笑)

案外、ソロ実行者が多いです。

ジャムにするのでしょうか、いずれも一人で箱やボウルを2-3つ携えて黙々と作業。ソーシャルディスタンスも十分でマスク無し!

 

初めて一人でにいちご狩りに挑戦したのは5年前。

とても雨が多かった年で、スーパーなどでいちごを買うと中にグズグズになってしまったものが混ざっている確率が高く、自分で摘めば傷みがないものだけにできるじゃん!と思ったのがきっかけ。息子は「いちご狩り」に喜んでついてくる年齢でもなくなり、じゃあ、一人で行っちゃおうと。

 

midorixde.exblog.jp

 

 

このいちご畑、隣には季節ごとのお花畑があり、こちらもセルフで切って持ち帰るようになっています。同じ時間に来ていちごを摘み終わった女性はそのままお花畑へ移動して芍薬も一抱え摘んでいました。

 

私のいちごの収穫、ジャムを作るつもりでしたが洗いながらパクパク食べてしまい、帰宅した夫もどんどん食べてあっという間に半分くらいに。。。

うーん、こうなったら全部そのまま食べちゃおうかな。

 

来週、もう1度くらい行きたいです!

 

 

 

YouTubeドイツ語学習プログラムで10数年目にして腹落ちしたドイツ語表現

最近、週2-3回視聴しているYouTubeドイツ語学習プログラム,"Easy German" 。

在独10年以上とはいえ、まだまだ何かしら学びがあります。

で、最近、面白かったプログラムがこちら。

テーマは『"Bitte(Please)"は必ずしも丁寧ではない、ではどんなときにどう言えばいい?』

 

 

www.youtube.com

 

 

キーポイントは「相手にJa/Nein (Yes / No) の余地を暗黙に与えているかどうか」だそうです。

 

ざっくり説明すると、

Bitte(Please) は、Pleaseと言いつつも相手が自分の依頼やお願いを実行してくれることが前提、「要求」のようなシチュエーション。Ja / Nein (Yes / No) の選択はあまりない感じ。サービスの場面、会社で上司と部下、子供に対してなど。

レストランでEin Bier, bitte. (ビールをひとつ)とか、子供に対してBitte, ruhe (静かにして!)など。

 

一方、以下の表現だと相手に選択の余地があるニュアンス。

Kannst du mir helfen? (Can you help me?)

Könntest du mir helfen? (Could you help me?)

 

さらにVielleicht (maybe) をつけると一番丁寧。日本語で「よろしかったら…」「可能でしたら…」というニュアンスかな。

Könntest du mir vielleicht helfen?(Could you maybe help me?) 

 

これら3つを丁寧表現とドイツ語クラスで習ってはいましたが、あまり深く考えず気分でテキトーに使っていました。

表現のシチュエーションを分けるのは「Ja / Nein」を相手に与えているか、という説明がストンと腹落ちしました。

 

こんなテーマに感心している私のドイツ語レベル、推して知るべし(苦笑)。

この「Easy German」、最初はYouTuber がテキトーにやってるのかしら、と半信半疑で見始めたのですが、いやいやなかなか役に立つ!

一つ10分ほどのプログラムで、一つのテーマについてベルリンで街頭インタビューをします。英独の字幕がついていて、ドイツ人の受け答えの仕方や考え方なども興味深く、文法や言葉以上に学びや気づきがあります。

 

動画だけなら普通にYouTubeで視聴できますが、私は有料プラン(月8ユーロくらい、料金レベルもいろいろあります)で語彙や文法のワークシートもやっています。ビデオ視聴とワークシートを合わせて20分程度。

 

在独年数を重ねてもドイツ語はイマイチ、だけど今更学校に通うのもちょっと…という人にも、おススメですよ!!

 

シュパーゲル(白アスパラ)の茹で汁でポテトポタージュスープ

ドイツの「旬の食材」の中で私にとって唯一無二の絶対王座、シュパーゲル。

 

普通に茹でていただくのが結局は一番だと思いますが、アスパラ本体と同じくらいの価値があるのが「茹で汁」です。

 

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ドイツ人から、これを捨てずに残しておいてスープにすると最高においしい、と聞いて試して以来、ヤミツキです。

先日はポテトポタージュに活用して大成功でした。

 

作り方:

白アスパラをキレイに洗ってから皮をむく。剥いた皮をひとつかみほどとっておく。

お鍋にたっぷりの熱湯に塩バターひとかけ、砂糖少々、そして剥いた皮を入れてアスパラを茹でる。

 

(茹で上がったアスパラは引き上げて普通にいただく)

 

ポテトポタージュを作る要領で、ジャガイモを茹でる。

柔らかくなったじゃがいもを白アスパラの茹で汁に入れて、ブレンダーでポタージュにする。スープ量は水や牛乳、生クリームなどで調整、必要に応じ塩で味を調える。

 

コンソメなんて必要ないくらい、しっかりした風味のコクがあるスープになります。

うちの男子二人はアスパラ本体よりスープのほうが好きなんでは?というほど。

 

ドイツに来る以前は自分にとってなじみのなかったシュパーゲル。

よく知らずに失敗もしました。

皮をむくのが勿体なくて(不要な主婦根性で。。)、控えめに剥いたら、苦いうえに筋がいっぱい残ってしまったり。

バター醤油オーブン焼きにした、とドイツ人に話して渋い顔をされたり。私自身は気に入っているのですが、ドイツ人にとっては「邪道」なんでしょうね。日本人にとっては、こちらの人が緑茶にお砂糖入れるような感じかしら?

 

王道はオランデーズソースですが、ドイツ人女性に聞いたおすすめは固ゆでで引き上げたシュパーゲルにパルメザンとオリーブオイルを振ってオーブン焼きにして、パンプキンシードオイルを回しかけるのだそうです。

 

いずれにせよ、もれなくついてくる「シュパーゲル茹で汁」、使わない手はありません!

 

 

 

 

 

ママは一人時間にマリファナ吸引...ではなくヘナで毛染めです!!

息子と夫が外出した週末、チャンス!とばかりに自然派ヘアカラー、ヘナに初挑戦。

 

髪に塗り付け、約1時間。

ぬるま湯で洗い流してドライヤーで乾かし、ほっとしたところに息子と夫が続けざまに帰宅しました。

 

*写真はHPから。私はドイツAmazonで少しお安めに書いました。

 

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すると、バスルームに入った息子が眉間にシワを寄せ「。。。マリファナのにおいがする。。。ママなの!?!?」と。

 

いや、ヘナのパーッケージの粉末をボウルに開けたとき、かなり強烈な「草」っぽいにおいに驚いたのですが、、、これってマリファナのにおいっぽかったのね(笑)。

(しかし息子、なぜ知ってる!?)

 

続けて戻った夫もクンクンと室内のにおいをかぎ「何これ。。。抹茶?マリファナ?」。。。と。

 

洗い流した後の髪はにおいは残りませんが、バスルームの残り香はかなりあった様子。

息子にも同じことを言われたと話し、ヘアカラーの箱を見せて残った粉末のにおいを嗅ぎ、家族で大笑いしてしまいました。

 

毛染めアレルギーがある私。「ヘナ」は自然派でよく聞きますが、染め時間が3時間とか聞いて躊躇していました。いろいろ検索して1時間というのを見つけて試してみたのです。

けれど、想像以上に大仕事!

まずは泡立て器、ガラスボウル、温度計、湯煎用の大きな容器を準備。粉末にお湯を足して湯煎で50度以上80度以下をキープしながら髪に塗り、シャワーキャップ+ニット帽で40度くらいの温度をキープ、低くなってきたら温風ドライヤーで温めながら1時間。温度が低くなると緑に、80度以上になると赤っぽくなってしまうそう。実際にネットにも失敗例の画像がいろいろ出ていたので必死です(笑)

 

そして染まり具合は。。。

緑や赤にはならずホッとしましたが、イマイチ、かな。。。

すこし染め残しというか、透けるような茶色で、あ、ここは染めたのね、とわかってしまうような毛髪がちらほら。それが自分の技術のせいか、ヘナの性質なのかよくわかりません。

 

あと半分残っているのを使い切ったら、また別のを探そうっと。

経験不足故に「差別!」と思ったこと。。。イギリス、ドイツでの経験。

ロンドンに住み始めた頃、駅前のバス停で事件が起こりました。

やってきたバスに乗ろうとすると、列に並んでいた私の前の人まで乗車したところで、運転手さんがニコリともせず私を制し「No, あなたはこのバスに乗ってはいけません」と言いました。

えっ。。。?驚いて何も言えず固まった私。

バスは走り去り、小雨の中バス停に取り残されたのは。。。私と黒人の女性。ええ、有色人種二人です。

 

「現代に、こんなあからさまな差別がまだあるの!?50年代のアメリカじゃあるまいし!!!なんだこの国はー!」

 

 

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でもね、私が経験不足、無知だったんですよ。

ロンドンのバスは安全のために定員以上には人を乗せない、2階建てバスの2階部分は着席のみで立ち席禁止。

日本のバスも定員はあるでしょうが、ロンドンでの「これ以上は乗れません」という状態が、ラッシュアワーに揉まれてきた日本人にとっては「どこがいっぱいなの?まだまだ乗れるじゃん!」というスッカスカな感じ。

立っている人たちは密着してはいないし、2階席は誰も立ってないからなんだか余裕に見える。

 

そこににこりともせず「you can't get on this bus! 」と言われて。。「差別された!?キー!!!」と思ってしまったわけです。

「申し訳ございませんが定員ですので次のバスをお待ちください」なーんて丁寧に言ってくればわかりましたが、そんなこと外国で期待するのもまた経験不足(笑)

 

ドイツでもあります。

在独日本人はおそらく全員が驚きとともに経験することが「列の割り込み」です。

 

少し大きいスーパーでは3ー4つレジがあります。

例えば、1つしかレジが開いていない状態で混雑してきて2つ目のレジが開く。。。というとき、日本では普通なら、もともと開いていたレジに並んでいた次の順番の人が2つめの1番最初に行くか、レジを開ける店員さんが「お客様、こちらへ」とお客さんの買い物かごを受け取って移動します。

 

ところがドイツは「本来、誰が次の順番か」と気にして遠慮する文化ではありません。

そんなのお構いなしで開いたレジへ猛ダッシュ

猪突猛進、弱肉強食、肉食狩猟民族のDNA全開です。

 

目ざとければ、長い列のはるか後ろ5-6人目の人とか、並んでいなかったのにたまたまその近くにいた人がグイっと買い物カートを入り込ませ、さっさとお会計を済ませるのです。

 

以前も衝撃の事件の数々を記事にしていました。

 

midorixde.exblog.jp

 

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最初にこれをやられたときも呆気に取られ、憤りました。

私が「お、ラッキー、次は私♪」と移動しようと足を踏み出したら、数人後ろの人がすごい勢いで入り込んできたのですから。

 

何なのこれ???

私がアジア人で文句言わないから存在無視ですか???(実際、文句は言えませんでしたが。。。苦笑)

 

でもね、これ、ドイツ人にはごくごく普通の行動なのですよ。

 

実際に差別的な言動をする人もいるのは現実です。

が、経験不足や無知故に「差別だ!!」と過剰反応していたことも結構あったんだなー、いや、今もあるのかもしれませんね。