ドイツの森の散歩道 2020〜

ドイツ生活はや10年以上。これまでのブログはexcite blog「ドイツの森の散歩道」

アラフィフでもキュンと来たアジア映画「建築学概論」「あの頃、君を追いかけた」 

この夏はアマゾンプライムで様々な国の映画を見ていました。

 

なかでも印象に残った青春恋愛映画2本。

建築学概論」ー韓国、2012年

「あの頃、君を追いかけた」ー台湾、2011年

 

自分自身の10代〜大学時代は、この2本のような可愛らしさやピュアな切なさとは遠く、振り返るのも恥ずかしい、カッコ悪い青春だった気がします。

それなのに、画面の中の若者達の姿から幾つかの場面が想起され、懐かしく胸にグッとくるのは何故かしら。

 

建築学概論」

韓国、ソウル。建築学概論を音楽学部から受講にきた女子学生と、奥手な男の子。

講義のプロジェクトに一緒に取り組むうち、ほのかな心の交流が生まれます。

けれど、思いを確かめ合う前に誤解から別れ別れに。

 

 


15年後。建築事務所に勤める彼のもとに美しく洗練された彼女が訪れ「私の家を建てて」と依頼したことから、お互いの甘酸っぱい思い出をたどり……

 

とても静かに進行する物語で、韓国ドラマにありがちな飛び抜けたお金持ち、御曹司、性悪な美女、裏切り、記憶喪失、事故、などは一切登場しません。けれど、家づくりの打ち合わせで顔を合わせるたびに二人の心が近づく過程に引き込まれていきます。

 

 

 


若い一時期にどんなに美しく輝いた思い出を共有していても、その後それぞれが別々に歩んだ長い道のりの結果、今抱える現実がある。30代後半の大人の二人の過去への区切りと未来への決断が切ない余韻を残します。

 

「あの頃、君を追いかけた」

こちらは、明るいコメディタッチで物語が始まります。明るいというか…下ネタが多くて少しうんざりする部分もあったので、申し訳ないけれどそんな場面は10秒ずつ早送りで視聴。

それを差し引いても、キュンキュンする可愛い物語でした。

 

 

 

 

90年代の台湾。ふざけてばかりいるおバカな男子5人組の一人、コートンのお目つけ役を言い付けられた優等生で可愛いヒロイン、チアイー。

テストの成績を競ったり、一緒に勉強をしたり、ある時は校内の事件に巻き込まれてチアイーも一緒に罰を受けたりするうちに距離が近づき、心を通わせ合うようになります。

けれど、チアイーは第一希望の大学に不合格。

電話で泣くばかりの彼女のもとへコートンが慰めに駆けつけると、「私は勉強だけしかしてこなかったのに」と、いつも落ち着いて品行方正な彼女が取り乱し、

鼻水を垂らして号泣。彼が脱いで渡したTシャツで思いきり鼻をかむ。グシャグシャの姿を晒すチアイーに、黙って寄り添うコートン。

 

ずっと見ていたいくらい可愛い主人公の彼女、撮影時にナント28歳だったそうで驚き。

 

 

 


別々の大学に進学する駅のホームでコートンが「あんまり早く彼氏とか作らないでね」と言ったのが、せめてもの淡い約束の言葉。

手も握らず告白もしないまま毎日の電話やたまに故郷で会う交際を続けますが、やがて女の子の方が精神的に大人になり、喧嘩別れしてしまう。

そしてそれぞれの場所で大人になった彼らは…

 

最後の結婚式には、思わぬシーンに驚くやら笑っちゃうやら…そしてやたらと泣けました。

これは何の涙だろう?と自分でも困惑しながら、でもただただ涙が溢れました。

 

また、ストーリーとは別に、興味深かったのが台湾の学校生活。

高校で、おふざけの罰に廊下に立たされたりウサギとびをしたり、卒業式に「蛍の光」を歌っていたり。日本の統治時代の名残が学校生活にも残っているのか、ええ〜、日本とおんなじじゃん!と驚くシーンが色々とありました。

 

この2本とも、日本でリメイクされているそうですね。

でもこれらがとても良かったので、見ないと思います。。。

 

これまではあまり映画を検索する時間もじっくり観る時間もありませんでしたが、子供がギムナジウム卒業したこともあり、この夏はたくさん映画を観ました。

 

実生活ではキュンキュンすることはなくなってきましたが(笑)、感情を揺さぶられる心地よさ、久しぶりに堪能しています。