ドイツの森の散歩道 2020〜

ドイツ生活はや10年以上。これまでのブログはexcite blog「ドイツの森の散歩道」

日本のヒラヒラふわふわ女子アナの立ち位置にモノ申したい

もう1年以上日本に帰国していませんが、帰国するたび気に障って仕方がないのが日本の「女子アナ」。いえ、女子アナ自体、というよりは女性アナウンサーの立ち位置、というのでしょうか。

 

ヒラヒラふわふわした服装に、くるんくるんに巻いた髪を肩の前に垂らし、男性キャスターの言葉に上目遣いで頷く。ふわふわは服装だけでなく、声もなんだかフワフワと高いトーンで頼りない。

 

今でも忘れられないほどうんざりしたのは数年前たまたま目にした、池上彰さんがアメリカの人種差別を現地に赴きレポートする番組。アメリカへ同行したのは坂下千里子テレビ東京アナウンサーの相内優香さん。池上さんをセンターに両側の女性二人が池上さんのインタビューの解説や意見にいちいち感心したようにうなずき、先生の話を聞くノータリンの生徒二人、という構図でした。

ガチガチの白人優位主義の人に意見を聞きに行ったりして、番組や取材内容は悪くはなかったですが、女性2人が池上さんにくっついているだけの構図にほとほと呆れた記憶が残っています。

 

女性二人の人選にはいろいろ業界がらみの要因はあるのでしょうけれど、女性をこういう立ち位置につけるのはいい加減やめてもらえないだろうか。。。また、女性自身も大御所を前に出しゃばっちゃいけないとか、可愛らしく感心していなきゃいけないとか、自分をそんな風に型に閉じ込めている部分も大きいのではないかしら。

 

 

一方ドイツでは、たまに見るテレビのニュース番組の女性アナウンサーたちは「貫禄」という言葉がぴったり(笑)中央の2人はドイツにしては可愛い路線を目指している感じですが、それでもゆるふわちゃんではないですね。

 

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一応画面に出る人たちなので、見た目は一般人より数段綺麗にしていますが、ヒラヒラふわふわとは無縁、並んだ男性キャスターとも対等な立場にいる印象を受けます。

 

バラエティ番組の司会は別として、ドイツでニュースを読むような女性たちは大抵大学でジャーナリズムを専攻、並行して政治、経済、古典文学などとダブルメジャー。在学中や卒業後に数年間は複数のメディアで実習やアルバイト、現場レポーターなどの経験を積み、ようやくテレビ画面へ、というのが主流のようです。ミスキャンパス、ミスなんちゃら、ついでに海の王子とか(笑)いうのは見当たりません。

 

子供ニュースの司会のカワイ子ちゃんですら、ジャーナリズムで学位を取ったあと4年間テレビ局の裏方だったと話していて驚きました。

 

midorixde.exblog.jp

 

 

日本人男性受けを狙うと、結局ヒラヒラふわふわのアナウンサーを起用することになり、起用されたり注目されるためにはアナウンサー自身も求められるオンナノコ像に自分を合わせざるを得ないのでしょう。

これはアナウンサーだけでなく、日本の若い女性一般にもある傾向かもしれませんね。

 

逆に、ベテランの三雲さんとか小宮悦子さんとか安藤優子さんとか、年下の男性キャスターと組んでいた番組はあるにはありましたが、ベテランお局が若い男の子をサポートしつつ(可愛がって?)番組進行、というある種イロモノ的なニオイを嗅ぎ取ってしまったのは私だけでしょうか。。。

 

成熟した人間同士、という意味で男性、女性アナウンサーが自然に対等に言葉を交わし合い、ニュースを読むのが普通になってほしいものです。