薄暗ーく霞む、郊外の森の中。
右手に幼児、左手にノコギリのドイツママさん。
道路から5分ほど入っていくぬかるんだ道を行くカップルや家族連れのほとんどの手には、このように糸鋸が握られています。
目指すのは…
森の中のツリー屋さん!!
クリスマスツリーの養殖ならぬ養林場があり、気に入った枝振りや高さのものをセルフで伐採し購入するのです。ひえー、さすがワイルド(野蛮)なドイツ!!いや、余計な人件費を抑えるドイツの生産性??
あらかじめ切って横に置いてあるものもあり、切花ならぬ切りツリーは大きさにかかわらず一律20ユーロ。自分で切る方は、大きさによりますが、人気がある2m弱のもので大体40ユーロということでした。切ってあるものの方が安いのは、おそらく間引いたり、切ったけど別のものに目移りして置き去りにする良からぬ輩がいるからでしょう。
イチゴやお花畑でセルフで摘むPick your own はポピュラーですが、Cut your own treeとは!!!
実は我が家はここ数年はプラスチックのツリー。この時期は大抵日本か夫実家で過ごすため、生木を買うのは控えていたのです。
が、今年は自宅クリスマス。せっかくだから生木を買いましょう、と思い立って来たものの…
ノコギリ持参と知らなかったウチ(血中ドイツ低濃度)、切りツリーを購入。
しかし、この薄暗い中、裸のノコギリを手に持ち、マスクして黙々とツリーを目指すドイツ人、怖すぎて笑えた…
日本なら、せめてノコギリを布に包むとかしそうなものだけど、多くの家族はママは片手に幼児、片手に剥き出しのノコギリ、お父さんは肩にツリーを担ぐ、というこの構図。
子供が転んだり走り出したりしたら、裸のノコギリ持った手で子供を抱っこしたり捕まえたりするわけ…?
そしてこのご時世ですから、鬱屈してトチ狂った人が、のこぎり振り回して暴れ出す…なんてこともなくはないのでは? とうっすら不安もよぎりました。
(みんなノコギリ持ってるから応戦できそうですが 笑)
ドイツ生活10年以上。また初めての面白いことを経験しました。