ドイツの森の散歩道 2020〜

ドイツ生活はや10年以上。これまでのブログはexcite blog「ドイツの森の散歩道」

粗大ゴミあさりは恥ではないらしい

我が町の「粗大ごみ回収」の日。

日本ではあらかじめ回収を申請してステッカーを張っておく、などと聞きますが、私の住んでいる町では月に一度、決められた日に家の前に出しておきます。事前申請は必要無し。

出しておいても、何らかの理由で回収してもらえないこともあります。その場合はあらためて地区の粗大ごみ回収センターに自分で持ち込まなければなりません。

 

先日の粗大ごみ回収日の前日。

住宅街の一本道を散歩していたら、各家の前に壊れた椅子やら子供の手押し車やらが出されており、ああ、いろんなもの捨てるのねえと思いながら歩いていました。

 

すると。

後ろからすーっと赤いトヨタ車が通り過ぎて前方の路肩に停まりました。地元ナンバーの車から出てきたのはブロンドの中年女性二人。

家の前のごみをひっくり返しては「これはどう?」「いいんじゃない」などとひととおり見たあと何かを手にして車に乗り込み、またすーっと少し前方に移動して駐車。

各戸の前に置かれた粗大ごみを一つ一つ見ています。

。。。えっ。。。? 使えそうなもの集めてるんだ?

 

 

 

 

その赤いトヨタ車、私がテクテク歩いている間に一軒ずつ確認しながら行き止まりまで行ったのか、戻ってきて私と正面からすれ違いました。

 

すると、後ろから子供とお母さんと会話している声。

振り向くと、道の反対側で幼稚園と小学校低学年くらいの子供とママさんが、彼らの家庭のものであろう大きめの幼児おもちゃやらベビーベッド、ベビー箪笥などを出しているところにその女性たちが近寄っていき話しかけています。

彼女たちは、すでに出されてあるゴミをガサゴソとかきわけながら「これはまだ使えるんですか?」「どこが壊れているんですか」などと堂々とママさんにたずね、ママさんも困惑する様子なく「それは下のところがね。。。」などと普通に説明しています。

 

ええっ、それってアリなの?

そりゃあ、まだ使えそうなものや自分が欲しかったのが粗大ごみにあったら持ち帰りたくなることもあるだろうけど、人目がないときを狙ってそっといただくとかするもんじゃないの? 確かにゴミ出した人に聞くのが手っ取り早くはあるけれど。

 

 

 

 

コロナ以前、こういう粗大ゴミ回収の前日は、ポーランドナンバーの車が夜中に軽トラックで町中をまわり、修理したら転売できそうな古家具などを回収していくのが目についたものでした。名付けて闇回収(笑)。回収日当日は約半分になったかと思われるゴミを、公共の回収車が持っていくというリサイクルシステムが確立していました笑。

それがコロナのロックダウンで近隣ヨーロッパの闇回収が来なくなって、当日にも山と積まれた粗大ゴミの量に、あらためて「闇回収」の威力を見せつけられた気がしたものでしたが。。。

 

フツーの身なりの女性がこんなふうに闇回収というか、白昼堂々と参入しているとはね。

めぼしいものを探してよそのお宅のごみをあさるなんて恥ずかしいことと思っていましたが、真昼間に堂々と回るだけでなく、ゴミ出ししてる人に直接声をかけて聞いちゃうとはびっくり。