ドイツの森の散歩道 2020〜

ドイツ生活はや10年以上。これまでのブログはexcite blog「ドイツの森の散歩道」

家を合法的に取り戻したいと話したガザの少年は今。。。

10年以上前だったかと思いますが、確かアルジャジーラ*の英語放送でたまたま視聴したドキュメンタリー。

 

パレスチナのレポートでした。

もともと住んでいた家からイスラエル兵に突然追い出され、親族の家で身を寄せ合って暮らしている家族。

 

その10歳くらいの少年にレポーターが「将来はどうしたい?」と質問すると

 

「大学に行って弁護士になりたい。イスラエルに奪われた家を、法的根拠に基づいて取り戻したいから」

 

10年以上経った今も鮮明に覚えているほど、この言葉に胸を突かれました。

 

 

アルジャジーラカタールのドーハに拠点を置く国営衛星放送のテレビ局。 1996年に設立され、独立報道機関として24時間放送されています。 世界各国の主要メディアに対し中東のニュースを提供し、現在ではアラブ系最大のメディアとして「中東のCNN」と表現されることもあります。

 

 

 

まだ小学生のはずの男の子、安心して学校に行ったりサッカーしたり、住み慣れた家に帰ってきて家族水入らずでご飯を食べる…そんな生活を奪われ、将来の夢は合法的に家を取り戻すために勉強したい、と。

 

これほど現実的で、でも正義に燃えた夢は、もしかすると子供自ら考えついたものではなく、周りの大人が語り聞かせたものかもしれません。

そうだとしても、少年の将来に暴力と殺戮の連鎖ではない解決の希望を託す、知性と理性を備えた人がいる家庭環境ではあるのです。

 

今回の事態で思い出したのはあの少年のこと。

 

彼は20代前半になっているはず。

少年兵になったりせず、大学には行けたのだろうか。

無事なのだろうか。