ドイツの森の散歩道 2020〜

ドイツ生活はや10年以上。これまでのブログはexcite blog「ドイツの森の散歩道」

ガイジンって、ほんと素直に謝らないのね、と実感した日。

海外暮らしの注意の定番としてよく言われること。

「交通事故などの現場で迂闊に「すみません」と口走らないこと!!自分の責任を認めたことになり、その後の交渉で不利になる」

 

まあ、このような現場に遭遇することは滅多にないですが、先日、職場で「…オイオイ、素直に一言『すみません』くらい言っとけや!」と思った出来事がありました。

同日に2件ですよ。

 

 

 

 


まずはイギリスにある、会社員向け教育トレーニング会社。

昨年10月付の同じ請求書が数日ごとに間隔を空けて3回も送られてきました。

メール本文は無し。

 

未払いかしら?これ、ほんとに同じ請求書?何か内容に変更があった?

隅々まで確認しましたが、全く同じもの。

経理履歴も確認しましたが、昨年11月にすでに支払われています。

 

相当時間をかけて確認した後、その会社にメールしました。

「この請求書を3度いただきましたが、弊社からは昨年すでに支払いしています。何か問題がありましたか?」

 

すると30分もしないうちに、たった一行、

「こちらが未払いです」

と、全く新しい別の請求書が添付されたメールが来ました。

 

は?

確かにその請求書は未払いですが…

「当方の手違いで誤った請求書を何度も送り混乱を生じ申し訳ございません。そちらは確かにお支払い頂いております」

の一言はないのかね!?!?

未払いはお前が悪いとばかりにシレッと別の請求書を送ってくるって、何なのさ…

 

そしてお次は社内にて。

日本人社長が「XXコンサルティング会社から請求書が未払いだって照会があったけど、どうなってる?」と経理担当者あて、私コピーでメールを送ってきました。

 

そのXX会社は月数回利用があり、つい先日も同様の確認をされ、700ユーロほどの支払い済みと返事をしていました。

経理担当者から「先日返事した通り、X月X日に振り込みしています」と返事。

すると社長「それじゃなくて、15000ユーロくらいの支払いなんだけど」

 

彼らのやりとりを見て、私が請求書を経理に回していなかったかしら?と心配になりメール履歴を確認したところ、私から経理には回していたものの、経理の彼女の処理もれで支払われていなかったことが判明。

 

すると彼女、社長宛に

「すみません、処理が漏れていました。BUT(でも)、あなたが請求書番号や金額を先に言わないで聞いてきたのでどの請求書に該当するか、わからなかったのです。照会の際は、そういった情報とともにお願いします(キリッ)」

 

メール読んで、思わず「ええええ〜、それ言う?」と笑っちゃいましたよ。

 

まあ、確かに社長が最初から金額とか伝えたほうがわかりやすいですよ。

でも、経理に回っていた請求書の処理が漏れていたのは彼女の責任。

自分サイドにミスがあったのですから、社長の指示に対する不満は胸にしまって「すみません、私が迂闊で処理しておりませんでした、すぐに支払い進めます」でよくないですか?…と思うのは日本人の思考回路なのかしら。

 

この彼女、攻撃的なドイツ人ではなく、むしろ物静かで穏やかな雰囲気。無駄に言い返してくることも全くない人だったので、正直「えっ、彼女もこう来るんだ?」と驚きました。

 

日本人社長は…

「Sorry, 僕の指示が曖昧で時間をとらせてしまいました。処理よろしくお願いします」

と、なぜか謝罪し下手にお願いしてました。

日本人やのう〜 笑

 

交通事故までいかずとも、職場でもこんなことは日常茶飯事。

滅多なことでは意地でも謝らず、というか自分のミスは「それが何か?」とスルーし、相手の手落ちはキッチリ指摘する(相手が社長でも)。

見習いたいわあ…と毎回思うものの、結局は無意識に「sorry」、と、まずは口にしてしまう私です。